股関節形成不全
股関節形成不全とは
- 成長期の犬に発症する股関節の亜脱臼( しっかりと噛みあっていなくかなり緩い関節の状態 )あるいは 完全脱臼を特徴とする疾患。
- 軽度から重度の関節炎が発症する。
- 症状が出始める時期は、仔犬の頃(5~10か月)と5歳以降の成犬が多い。
- 症状は慢性で進行性である。
股関節形成不全に起因する関節炎のレントゲン像
①寛骨臼(骨盤側の関節の受け皿)
②大腿骨頭(太ももの骨の関節の頭)
③大腿骨頚(太ももの骨の関節の首)
の重度の変形
股関節形成不全の症状
- 軽度から重度の痛み⇒びっこ、散歩を途中で嫌がる、上る動作を嫌がる、モンローウォーク(お尻を振って歩く)
- 突然の股関節完全脱臼。
股関節形成不全の治療
- 内科的治療…約60%の症例に有効とする報告がある。
- 運動管理、体型管理
- 消炎鎮痛剤
- サプリメント
- 外科的治療…内科的治療を行っても良好な反応が得られない場合。
- 大腿骨頭切除術(切除関節形成術)
- 三点骨切り術
- 股関節全置換術
- ※青字…当院で受診可能な治療法